近年、清掃会社と年契約を結ぶ会社が増えていますが、やはりプロの清掃はスピーディーで確実なため、経費をかけるだけの価値があります。
ただ、外部の人員がオフィス内部に毎日入るわけですから、経営陣としては何かトラブルがないか気になるところでしょう。
清掃員のマナーに関するトラブル
清掃員もプロとして仕事を行うわけですから、社会人としてのマナーを持つべきというのは当然でしょう。よくあるトラブルが、挨拶の問題や受け応えなどのコミュニケーションの問題です。
これは清掃業者にもよりますし、担当する清掃員の性格にもよるので一概に言えませんが、社員が挨拶しても返事をしない、不愛想というのが比較的多いクレームです。特に人員を集めて派遣するだけの清掃会社の場合、単発のアルバイトなどが現場に行くため、ちゃんと教育を受けていないケースもあります。
もちろん派遣される清掃員すべてがそうというわけでは決してありませんが、クライアント会社や店舗に対する礼儀がなく、クレームの対象となる場合も少なくありません。清掃だけ行えば文句はないだろうといった態度では、やはりサービス業者としても社会人としても良くはないでしょう。
依頼したことへ対応力がないトラブル
清掃は非常に体力や腕力を必要とする肉体労働で、廃棄物の中には重量のあるものや片付けの手間のかかるものもたくさんあります。清掃してもらいたい場所があるのに依頼してもやってくれないといったトラブルは、清掃員の対応力の弱さが原因です。
特に力のない人や高齢者が派遣されている場合、高所の清掃や体力を使う清掃は頼みにくいと感じる場合もあるでしょう。ただよほどイレギュラーなことなら別ですが、契約している以上、常識的な範囲ではすべての依頼に対応してもらいたいのは当然です。
場合によっては、ほかの清掃員でカバーする体制が求められますので、トラブルを避けるためには清掃会社の対応力もチェックが必要です。
予定よりも予算が高く費用対効果が悪い場合もある
一部前述の対応力にも関係しますが、低価格で高い効果を期待したけれど、結果が悪いといった費用対効果のトラブルも少なくありません。清掃会社のサービス提供価格は、ほとんどの場合時間単価で計算されており、宣伝文句の低価格を鵜のみにして失敗するという事例があります。
時間単価が低くても、作業が長引けば当然、支払う金額は高くなってしまいます。低価格を売りにして年契約を結んだ後で、時間がかかると訴えて結局高い請求額を要求する清掃会社もあります。
当然作業量が多く、妥当な請求である場合もありますが、本当にその時間だけ作業が必要だったかがわからないといったケースも実はあります。クライアント側が清掃作業の一部始終を監視することはできませんし、結果的に何が正しいのか判断がつかなくなるのは根の深いトラブルでしょう。
回避するためには、目につく低価格に飛びつくのではなく、最終的な支払い額がいくらになるのかきちんと見積もりを取ることです。また、頼んだ清掃内容をきちんと行っているかどうか、クライアント側も定期的にチェックを入れて管理する体制も必要でしょう。
オフィス清掃でよくあるトラブルは、清掃員のマナーや清掃会社の対応力、コストパフォーマンスといった点に起因しています。これらは個々の清掃員によるところもありますが、基本的には契約時に詳細なポイントが確認できているかどうかに関係します。
特に作業に対する清掃会社のバックアップ体制や、最終的に発生する請求金額においては、トラブルにならないよう事前の確認が重要です。目先の宣伝文句に惑わされず、信頼できる仕事を納めてくれる清掃会社とパートナーシップを組むことで、ほとんどのトラブルは回避できるでしょう。